
今日は一人城崎に行ってきました。カニも温泉も目的ではありません。
円山川公苑美術館で開催中のアンデルセン絵本の原画展を見に行ってきました。
昨年夏、倉敷で入った工芸品店の店長さんとその奥さんと話しこみ、
展覧会がとてもよかったと聞いたので見たくてたまらなかったのです。
昨年中はコーラスなどで忙しかったし、この先もまた大雪が降っては行けなくなるので、
本とCD2枚を持って、思い切って行ってきました。
城崎についてタクシーに乗ろうとしたら、1台もやってきません。
先に待っていた人が一緒にどうぞと言ってくださり送っていただきました。
父が私に初めて買ってくれた本がアンデルセンの童話集で、ぼろぼろになるまで読みました。
アンデルセンのお話はもう私の一部みたいなものなので、展覧会場に入ると、それだけでもう胸がいっぱい。
印刷された絵本と違って原画はより鮮やかで美しいです。
彼が旅行に持ち歩いたトランクも展示されていて、まるでアンデルセンがそれを持って私の後ろに立つのではないかと思いました。
そして絵本の数々、どれも知っている話なのに手に取ると夢中で読んでしまいます。
でも小さな会場の展覧会はすぐに見終わり、タクシーを呼んでもらって城崎駅へ。
せっかくなので温泉にも入りました。
冷えた体を温めてお風呂から上がり、靴下を履こうとしていたら、おばさんが座ってはいた方が楽よ、と声をかけてこられました。
「若い人に余計なことだけど、楽な方がいいからね。
つい、いらんこと言うてしまうの。せっかく城崎に来てくれた人やから、また会いたいし。私いつもここの温泉に来てるからね。」
と短い間でしたが、おしゃべりして帰ってきました。
美術館の方、運転手さん、皆さん親切でした。
アンデルセンの面影にも会えたし、優しい人にもいっぱい会えたし、心温まる一日でした。
2006-01-04