顧問先からの紹介である方の相続手続きのお手伝いをすることになりました。

相続人の方も高齢なので代理で手続きに行きたいと銀行に申し入れたのですが

一度はご本人に窓口に来ていただかないと、とのこと。

戸籍や印鑑証明などがそろったところで、奥様に付き添っていただいて一緒に銀行に行きました。

さまざまな手続きの書類は、「相続人ご本人が記入してください」と言われました。

普段はなんでも奥様がお手伝いをしていらっしゃるらしく、いきなり書類に記入をしろと言われて

ご自分の住所の字が思い出せなくなり、また手が滑って書き間違えたりと

ほんの数枚の書類作成に一時間以上かかってしまいました。

何度も奥さんが代筆してはいけませんかとおっしゃいましたが、答えはNO。

そのあと郵便局に行き、市役所に行き、お昼ご飯にありついたのは2時ごろでした。

高齢のご夫婦を引っ張りまわして申し訳ないことをしてしまいました。

「ご本人確認を」「ご本人が記入を」というのは当然ですが、本人が目の前にいて同意しているのに

代筆もできないのはどうなのかと思います。

顧客の利益を守るためといえば聞こえはいいですが、

結局は何かトラブルになった時に銀行自身を守るためなのでしょうね。

逆にとっても楽だったのは遺言書で遺言執行人に指名していただいたときです。

相続人の方をほとんど煩わせることなく、手続きを完了することができました。

残された人のことを思うなら遺言はお勧めです。

                                                                               2011-10-21