母校のホームカミングデーで音楽祭が催されるので
サークルのOB会に出席するついでに聞きに行きました。
聞きたいのはやっぱりグリー。
グリーOBのクラブがあり、そこに現役生も加わっての演奏でした。
まずは大学ソングを数曲。
いつもは宴会後にだみ声のおじさんたちと一緒に歌う歌ですが、
美しい男声で聴くと心が引き締まるようでした。
指揮をしたのは70何代目かの指揮者になる現役の学生さん
大先輩たちを前に堂々と指揮していました。続いて美しい宗教曲でした。
さすがにグリーで、老いも若きも
「一番声がいいのは僕、歌がうまいのは俺」って顔で歌ってらっしゃいましたが
少々声を張り上げてもその声がきれいにそろっているので
聞いていて本当に気持ちがよかったです。

グリーOBによるカルテットもありました。
男性4人で出てこられるだけで懐かしい感じがします。
ジャズナンバーもよかったですが、60’歌謡曲メドレーが楽しかったです。
隣りに座ったおばさんが「こんな歌知ってる?」「小学校くらいの歌ですね」
胸をキュンキュンさせる学生時代に流行った歌より、
もうひとつ前の世代の、私にとっては大人の歌のメドレーでした。

その次は軽音楽部OBのバンド。
昭和22年に始まったタンゴ楽団が当時のメンバーを中心に
10年前に復活されたそうです。
一番若い68歳から最長老の83歳まで平均年齢79歳のバンド
出てこられたとき大丈夫なんかなと思いましたが
演奏が始まるとさすがに深い味わいがありました。

お隣に座ったおばさまは、ご主人がグリーのOBだそうです。
お話をしていると「最近は出棺コーラスが多くてね」「えっ?」
仲間が亡くなった時にみんなでコーラスでお送りするのだそうです。
「お寺でアヴェマリアなんて歌って、お坊さんに怒られることもあるんだけど
ご家族が故人の青春だったからと強く希望されてね。
お棺をあけるとグリーのユニフォームが入っていて
そういうのを見るとたまらないのよ」

でも、学生時代に打ち込んだ趣味を仲間と共に続けられて
そして人生を終えるときにもその仲間や後輩に歌で見送られる
なんと幸せな人生かと思いました。

タンゴ楽団の方も「元気だったら来年も出ます」
ぜひまた聞かせていただきたいものと思いました。          

                                       2011/11/07