来年は29歳で亡くなった新美南吉さんの生誕100年だそうです。

生誕100年を記念して行われている「ごんぎつねの世界」展を見に行ってきました。

「ごんぎつね」は昭和31年に小学校の国語の教科書に取り上げられ

今ではすべての教科書に掲載されているので、

小学校でごんぎつねを読んだ子供が6000万人以上になるとか。

私もこのお話が大好きでした。

展覧会では、

上京することを許されたと報告する弾むような手紙、

教師をしていた女学校の遠足での楽しそうな写真など

今まで見たことのない南吉さんの姿を見ることもできました。

でも病床で教え子に宛てて書いた「いしゃはだめだというがもういっぺんよくなりたい」という葉書や

「すっぽんのスープを持ってお見舞いに行ったら奪うようにして飲んだ。本当に生きたかったんだ」

という教え子の方の思い出話を読むと

まだまだ書きたいことがいっぱいあっただろうに、どれほど心残りであったかと

展示を見ながら涙が止まりませんでした。              2012/08/05