「鶴」という合唱団の演奏会に行ってきました。
以前聞いてとても感動し、また聞くチャンスを待っていた合唱団です。
会場に張り紙があり
指揮者の櫻井武雄さんが入院されたが指揮をしますので一部変更があるとのことでした。
団員に手をひかれて出てこられた櫻井さんはいすに腰掛けて指揮されていました。
次のステージは代わりの方が指揮にたたれましたが
その方も目がお悪いようでピアニストに伴われての登場
退場の時に手が離れて舞台で立ち往生される場面もありました。
そういう場面の一つ一つを見守る客席がなんとも暖かい雰囲気に包まれていました。
最後のステージはソリスト、アコーディオンもはいっての
ロシアの大地の歌の数々。
ソリストが歌いながら合唱を指揮されましたが、
櫻井さんもやはり中央に腰掛けて時々指示を出されています。
ソリストさんたちはあくまで合唱の引き立て役に徹しているようでした。
隣に座ったおばさまが
「あの先生は本当に運お人柄の素晴らしい方で、
お客さんもコンサートを待っていて
いつも舞台と客席が一体になるんですよ。
入院されたと聞いて心配していたけれど
ああして指揮されているのを見ると涙が出てくるわ」と
話しかけてくださいました。

出演者もお客さんも指揮者のことを案じ
指揮者はそれに答えて舞台に立ち
演奏者は指揮者の思いに答えて心のこもった演奏をする
素敵なファミリーの一員になったような演奏会でした。

2009-06-07

以前オペラ座の怪人を見に行って
救いのない結末がなんともかわいそうだったので
救いのあるお芝居を見たいとミュージカルシラノを見てきました。
本当は江守徹さんのお芝居のシラノが好きなので
ミュージカルなのに歌は聞かずにセリフに集中してしまいます。
シラノの歌が少し聞き取りにくいと思ったら
雄弁なシラノの雰囲気が壊れないようにと
歌に歌詞をたくさんのせたのだそうです。
だからセリフと歌の境目に違和感がなかったんですね。

シラノが臨終の時に「あの世に持っていくのは」というセリフ
最初に見たときはきっと「愛する人の面影」というと思ったのです。
でもシラノは「心意気」と言って息絶えます。
「心意気」って何なんだろうとずっと思っていました。
もしシラノが愛するロクサーヌの幸せを本当に願ったのなら
手紙を書いたのは自分だと打ち明けて彼女を幸せにできたはず。
それをわかっていて沈黙を続けたのは
死んだ友人を裏切ることができなかったからでしょう。
死にゆく友人の耳元でささやいた言葉は嘘だったけれど
沈黙を続ける限りその言葉は本当のことになる。
愛よりも、愛する人の幸せよりも、
もっと大切なものがシラノの心意気

私は愛する人を二度失ったと言うロクサーヌのセリフは悲痛です。

2009-06-06

イラストレーターの松井しのぶさんの絵が大好きで
イラストレーション三人展というのに行ってきました。
西宮の小さなギャラリー
女性のイラストレーターさんが3人寄ればなかなか賑やか
でも3人3様のかわいいイラストでした。
「松井さんはどの方ですか」とご挨拶させていただきました。
優しい雰囲気の素敵な方でした。

これまで松井さんのカレンダーや絵葉書を買っていた
作業所さんが解散してしまったので
これからどこで買えばいいのかと思っていたのですが
展覧会が終わったらご連絡いただけるとのこと
嬉しいです。

<<松井しのぶさん

2009-05-16

バンド活動をしていた甥っ子が
ソロのファーストアルバム発売記念ライブをするというので行ってきました。
30人入ればいっぱいになる小さなライブバー。
明らかに私と夫だけ場違いですが、そんなことは気にしないのです。
先輩バンドのボーカルさんの弾き語り
同じバンドメンバーの弾き語り
そして甥っ子の弾き語りがあって
アンコールはバンドのメンバーだった子が飛び入りで
ドラムをたたいてのバンド時代の曲
小さいときからまじめで優秀な甥だったのですが
こんな顔しているの見たことないというくらい
楽しそうに歌っていました。
お客さんが甥の作った歌を口ずさんでいたり
CDを買ってくれたりするのを見るのは感激でした。

<<ナカノノナカノナカノ

2009-05-03

娘のピアノとヴァイオリンの発表会がありました。
小学校1年生から始めたヴァイオリンの発表会も
もう12回目になります。
同世代の仲間はどんどん減って
いつの間にか最年長グループになっていました。
休まずに練習を続けた娘へのご褒美か、
上達もしないのに月謝を払い続けた親への気遣いか、
今回は本来の出番のほかに、
先生が二重奏をしてくださいました。
娘が先生と舞台で演奏しているのを見るのは、
今まで習わせてきてよかったとちょっと感激でした。
小さなお子さんを通わせているお母さんから
「受験の時もレッスン続けてらしたんですか?」
と聞かれたのですが、
「家で勉強も練習もしないから続いていました」と
正直に答えるしかありませんでした。
この1年近くはやはり受験準備や課題制作で忙しく、
レッスンをやめたらと何度も言ったのですが、
やめたくはない(だからといって練習もしない)と続けてきた娘です。
確かにやめてしまえばそのときは楽ですが、
再開するのは何倍ものエネルギーが要ります。
遅刻、ドタキャン、レッスン中に居眠りと最低の生徒でしたが、
それでもやめなかったことだけは娘をほめてやりたいなと思います。
ご迷惑のかけ通しでしたが、続けてくれるだけで嬉しいと
理解してくださった先生にも感謝です。

2009-04-27

2年間かけて紀伊半島を一周するというツアーに妹と参加しました。
本格的なハイキングは初めて、途中でリタイアしたらかっこ悪いと
思いながらの参加でした。
熊野詣の入り口である藤白神社で
ご祈祷をしていただきお守りを授かって出発しました。
ボランティアの語り部さんのお話を聞きながら軽快に出発したものの
標高差330メートル、11キロ
登りの道はきつい、下り道はもっときつい道のりでした。
ですが色とりどりの花に小鳥の鳴き声
峠を越えたときのさわやかな風は最高でした。
地元のお店から運んでくださるお弁当も
とってもおいしかったです。
これから20回の行程完歩できるでしょうか

<<熊野古道

2009-04-19

ロータリークラブの卓話に
娘が受験でお世話になったアトリエの先生をお招きしました。
受験指導というような厳しさは感じられず
娘も毎回楽しみながらアトリエに通っていました。
合格率は毎年100%という素晴らしい実績を挙げておられますが
先生はまだお若く子供達からお兄さんのように慕われています。
そして先生のもう一つの顔はDOBERMANというバンドをされていること。
そのライブがとても楽しいのですが、
それもファンやほかのバンドの方たちが
先生を慕って集まってきているからこそという印象を受けました。
先生の指導力、そして人をひきつける魅力は何だろうと
一度お話を伺いたいと思っていたのです。
私が質問をしながらアトリエや子供達のこと、
バンド活動のことなどをお聞きしていると
あっという間に時間が過ぎました。
その後もお茶を飲みながらお話を聞かせていただいて
最後におっしゃったのが「人が好きですね」ということ。
みんなが先生を好きになるのは
先生が人のことをとても好きだからなんでしょうね。

<<アトリエe.f.t.

2009-04-13

桜がきれいだったと娘が言うので京都へ。
京阪の出町柳から比叡山電車でさらに2駅。
そこから疎水沿いを歩いて哲学の道をたどり
ここまできたら枝垂桜も見たいと丸山公園まで歩きました。
途中で新島襄先生のお墓にもおまいりしたら
美しい山つつじと鶯のきれいな鳴き声。
生まれ故郷の稲荷山を歩いているようでした。

木曜日には娘と娘の友人と3人で
二条城のライトアップを見てきました。
私は本当は桜はそれほど好きではないのですが
満開の桜には魅了されます。

2009-04-12

高校の同級生からオペラ座の怪人を見に行こうとメールが来ました。
一緒に行く予定だった娘さんの都合が悪くなったとのこと。
「パパ!」と老けた娘でお供して来ました。
とてもいい席でシャンデリアが私の真上に。
一瞬、もし本当に落ちてきたらと考えてしまいました。

びっくりしたのは下手なプリマドンナ役の方
見事な声量のキイキイ声を聞かせていただきました。
あんなに美しくない声で歌うのはきれいに歌うよりずっと難しいだろうなと思いました。
華やかな舞台には魅了されましたが
怪人の哀しい運命に涙が出ました。
美女と野獣とかみにくいアヒルの子のように
怪人は最後には幸せにならなくてはいけません。
怪人がいつか幸せを見つけますように。

2009-04-11

娘の大学の入学式がありました。
大学生の入学式に付き添うなんてという批判もありますが
昔職場の同僚から
「子供さんの大学の入学式には絶対行ったほうがいいですよ。感激するから」
と言われたので、3人とも入学式には夫婦で出席しています。
子供の入学式は親にとっては子育ての卒業式みたいなものですから。

今日の入学式は学長が芸術についてスピーチをされ
大学院長が学長のスピーチに批判的発展的なお話をされ
来賓である姉妹校の学長が絵を描くということについてのお話をされ
まるで芸術論の講義を聞いているような中身の濃い入学式でした。
学長がおっしゃる
「芸術とはコミュニケーションであり世界の巨匠と言われる人はみんな聞き上手だ」
大学院長が映画監督の言葉を引用しておっしゃった
「芸術は何物でもない、しかし芸術はすべてを望むことができる、そして芸術には何ほどかのことができる」
これらの言葉は私達の仕事にも通じるなと思いました。
入学式の最後はご高齢の理事長からの歓迎の言葉でしたが
「アルバイトをするのはいいができれば創造性を養うようなアルバイトをしなさい。
親を助けたいからと言って夜中までのアルバイトはやめなさい。
経済的に困り親にも言えなかったらよそではなく大学に相談しなさい。
必ず一緒に考えるから」
心から学生を思ってくださっている理事長の言葉にも胸を打たれました。

2009-04-03

京都に行ったついでに
細見美術館と言う小さな美術館に立ち寄りました。
「萌春の美」と題された
秀吉の吉野花見図の屏風絵、雛かざりなどの展覧会でした。
琳派といわれる日本画も良かったし
何よりお雛さまが立派でした。
その中で菜の花をお内裏さま、れんげをお雛さまに見立てた立ち雛の絵は
まるで子供のおままごとを絵にしたようで可愛かったです。
比較的新しい一対のお雛さまは正面から見るとおすましなのに
斜めから見ると笑っていらっしゃるように見えます。
じーっとみていると口元が少しずつほころんで
にこにこしていらっしゃったようでした。

夜になって誰もいなくなったら
このお雛さまたちは音楽を奏でたり舞いを舞ったり
お酒を飲んだりして遊んでいらっしゃる
昼間はそ知らぬ顔でいらっしゃるけれど
私がじっと見つめたものだから
「ばれちゃったかしら?」とにっこりされたような
そんな気がしました。

この展覧会は4月19日まで
もし京都にお花見に行かれたら
立ち寄って見られませんか

<<細見美術館

2009-03-29

12月に加古川の喫茶店で「詩とメルヘン」をきっかけに
そこのマスターと楽しくおしゃべりをしました。
詩とメルヘンの表紙の絵葉書を見つけたのでネットで注文して
次に行く時にマスターに絵葉書をプレゼントしました。
「詩とファンタジー」と言う新しい雑誌が発刊されていることも伝えました。
今日またそのお店に行ったら
「前に詩とメルヘンの話をした人やった?」と話しかけられ
お礼にとかわいいエコバッグをいただきました。
お客さんに絵葉書を見せて喜んでもらったことや
「夢やファンタジーは心にずっともっていたい」
「みんなの憩いの場になるようにと思ってこの店やってる」
「今でもやってみたいことはいっぱいある。夢を食べてるバクみたいなもんや」
とマスターの話を聞かせていただきました。
きっとあんまり流行っていない喫茶店で
夢を胸にいっぱいにかかえながら
毎日おいしいコーヒーをいれているおじさん
素敵な出会いでした。

2009-01-29

次男がYMCAのスキーキャンプに行ってきました。
今までは参加費を払って連れて行ってもらう立場だったのが
初めてボランティアリーダーとして子供達を引率します。
ところが初日に大学の課題提出があり、一人電車で遅れていくことになりました。
電車とバスを乗り継いでいくので、時刻表を調べてバス会社にも確認して行ったものの
当日は大雪。電車が遅れ、30分近く待って1本遅いバスに乗ったが
雪の渋滞で乗換えがうまくいかず、寒いバス停で一人小一時間待ったとのこと。
寒くて心細かっただろうと思うと19歳になった息子のことでも
胸がつぶれそうです。

子供達の世話で自分はスキーを楽しむどころではなく
元気な小学生は夜になってもなかなか寝てくれないし
子供達が寝た後にはミーティング
食事も子供に取り分けてやっていたら自分は充分に食べられなかった
熱を出した子を看病していたら風邪をうつされてしまった
と疲れ果てた3日間だったようです。
今までリーダー達にどれほどお世話になっていたのか
本人もやっと気がついたことでしょう

2009-01-12

ニューイヤーオペラコンサートに
行ってきました。
関西でもお正月にオペラコンサートがあったらいいな
と願っていたのを演奏家自らが企画して
開催されたコンサートだそうです。
よくお名前を耳にする関西のオペラ歌手がそろって
オペラの名場面とそれぞれが最も得意なオペラのアリアを歌うという
とっても贅沢なコンサートでした。
コンサートの後はシャンパンレセプションがあり
出演者が勢ぞろいされる晴れがましいものでした。
主催者からのお年玉のサイン色紙は
いつもじゃんけんに弱い私が最終戦まで勝ち残り
もらえるかもと欲を出したところで負けてしまいました。
とても楽しい時間をすごしましたが
コンサートに行く前の数時間は
年末にやり残した仕事の仕上げと
急に頼まれた仕事の準備をしていました。
(まだ3日やというのに)
今年も仕事では綱渡りをしながらそれでも遊ぶという
1年になりそうです。

2009-01-03